ジュエリーデザイナーインタビュー

ジュエリーの制作に欠かせないデザインワーク。ピースダイヤモンドジュエリーのデザインに関わっているジュエリーデザイナー原田奈美さんをお迎えして、デザインにこめる想いを聞きます。

– ジュエリーデザイナーを志したきっかけは何だったのですか?000_4142_small
「ものを作ることが好きだったので、何か「ものづくり」に関わる仕事をしたいと思っていました。短大では金工[i]を専攻していたので、それなら金属を使うもので、女性ならではというものがいい…ジュエリーはどうかしらと思ったのです。でも実際に作るということは何年もかけて技術を身につけなくてはなりません。早く独り立ちもしたかったので、職人さんより早く習得できそうなデザイナーを目指すことにしました。幸い景気の良い頃だったので、あっさりジュエリーデザイナーとして就職ができました。 」

– ジュエリーデザイナーになる道のりは大変でしたか?
「肩書きとしてジュエリーデザイナーになるのはすんなりいきましたが、やはり商品を生み出せるようになるためには、一通りの知識や技術を身につけなくてはなりません。

最初に就職した会社の主力商品はネックレスだったので、ゴールドやプラチナなどの貴金属の特性、鋳造(ちゅうぞう)やプレスやカットなどの加工方法、パーツのつなぎ方やクラスプ[ii]の構造など多くの知識が求められました。もちろん営業さんや職人さんに伝わるようなデザイン画の書き方やプレゼン方法も身につけなければなりません。

でも思い返すと、やはり「ものづくり」が好きだったからか、心から000_4035-1楽しんで仕事をしていました。0.6ミリの細い金線をどうやってきれいに鉛筆で描くかということ、どうホワイトを入れるとダイヤモンドの輝きがより素晴らしく表現できるのかということ、どうしたらパーツのつなぎ方を目立たせずに美しくデザインに組み込めるかということ、どんな技法ならより美しいものにできるかなど、ひとつひとつ工夫を凝らすということがとても楽しくて苦にはなりませんでした。」

– ジュエリーデザイナーとして達成感や充実感を感じる時、または「やっていてよかった」と思うのはどんな時ですか?
「それはもう圧倒的にデザインがジュエリーとして完成した時です。私の頭の中にあったものがリアルに実物として存在するわけですから、毎回感動します。

完成までの道のりでも、綺麗なラインや形を思いついた時、思っていたものを思っていた通りにデザイン画で表現できた時、デザイン画を見た人がいいねと言ってくださった時、職人さんの手にかかって想像していた以上のデザインの効果が見られた時なども達成感があります。

そして身につけてくださったお客さまが喜んでくださって、素敵に装ってくださっているのを見た時はデザインをしてよかったと本当にうれしくなります。」

– ジュエリーのデザインをする上で一番苦労されるのはどんなことですか?
「何もないところから考えるのですから、アイディアを出すことです。そのためにできるだけ美しい、素敵、かわいいと思えるものに出会えるようにしています。インプットがなければアウトプットもありませんから、私にとっては絶対に必要なことです。

子どもがいると自由になる時間が限られますので、調理器具や文房具などでもこのラインはきれいとか構造がおもしろいとか、何かしらヒントを得るように心がけています。」

– フルオーダーメイドでジュエリーをオーダーする際、注意すべきことなどがあればお客様にむけてアドバイスを頂けませんか?
「希望するものがおありでしたら、遠慮せずにはっきりおっしゃって頂くことが、満足できるジュエリー制作への第一歩です。なければ、好きなもの、楽しいことをたくさん聞かせてください。ジュエリーに関係ないと思われても、お話しすることでお客さまの人となりを感じることができます。そこからご提案できるものがひらめいたりするので、ぜひ一緒に楽しんでオーダーしていただけたらうれしく思います。」

[i] 金工とは金属工芸のこと

[ii] 留め金のこと

【原田奈美プロフィール】
東京都生まれ、一児の母。

週末は子どもの野球の練習や試合を見に行くことが多く、写真を撮ることが趣味。
制作することが大好きで、ジュエリーデザインの傍ら、天然石のアクセサリー制作も行っている。天然石はひとつひとつ色合いや質感が違うので見ているだけで楽しく、撮影用什器の手作りもする。
【受賞歴】

1998年 JJA 労働大臣賞、通商産業省生活局長賞
1999年 インターナショナルパールデザインコンテスト金賞
2000年 JJA ワールド・ゴールド・カウンシル賞、関東通商産業局長賞
2002年 ゴールドヴァーテュオーシ ウィナー
2004年 JJA 東京都知事賞
2005年 インターナショナルパールデザインコンテスト銅賞