創業の経緯
私は大学時代にスーダンの飢餓のことを知ったことがきっかけで、米国の大学院で国際開発学を専攻しました。
修了後、ハイチ・ラオス・ケニアで国際協力の仕事に携わるうち、いわゆる援助は現地の人々の依存心を高め自立につながりにくいこと、雇用を通して経済的に自立することが結果として最も持続的であり、かつ人としての尊厳を保つことができると思うようになりました。
自分に贈られた婚約指輪を機にダイヤモンドを取り巻く様々な実態を知り、自分の知識と経験をいかした事業を通じ、途上国の人々の自立を促進したいと考え、起業することを決意しました。
「ダイヤモンドに関わるすべての人をハッピーに」
採掘労働者、研磨技術者、ジュエリーデザイナー、ジュエリー職人、提携パートナー、そしてお客様の皆がハッピーになれる関係を目指し、ピースダイヤモンドにしかできないことを、ピースダイヤモンドならではの方法で取り組んで参ります。
具体的には、従来の問題の多い複雑なダイヤモンドのバリューチェーンを脱却し、仲介者数を可能な限り最少に抑えた、4C+FT基準のダイヤモンドのバリューチェーンを構築します。
同時に、適正価格のダイヤモンドジュエリーを販売することにより、採掘・製造関係者に適正な利益を還元し、彼らが自立できるサイクルを確立していきます。
さらに、アフリカ等の途上国で搾取されている零細ダイヤモンド採掘労働者達に、彼らのダイヤモンドを4C+FT基準にレベルアップする働きかけを行い、それらを継続的に販売することで、持続的な事業運営をすることを目標としています。
出雲大社での出来事
2014年11月、私は初めて出雲大社を訪れました。
出雲大社へは飛行機で行くのですが、1か月前の時点ですでに満席。
友人を含め5名分のキャンセル待ちを入れ、全員分の席が取れたら「出雲大社に呼ばれているんだな」と思うことにしようと思っていました。
旅行予定日の2週間程前、「全員分のチケットが取れたよ~」との連絡が入り、無事に訪問することができました。その出雲大社に、本当に素晴らしい体験をさせて頂きました。
その体験とは…
お守りやおみくじなどの販売所からほど近いところに、たくさんの絵馬がかけられています。
ふと絵馬に目をやると、
「うちにお嫁にきた○○ちゃんがずっと幸せでいれますように。(義母)」
「△△さんが第一志望校に合格しますように」
「○さんと△さんが幸せになりますように」
「☆さんのところに赤ちゃんがきますように」
などと書かれていました。
ほとんどの絵馬が、「自分が」幸せになりたいという願いではなく、「自分以外の誰か」が幸せになることを願っていること、その事実に私はいたく感動したのです。
「人は愛でできている」
そんなメッセージを絵馬たちから受け取り、熱いものがこみあげてきました。
(実際には友人達の手前、泣きはしませんでしたが。笑)
その時、もう一つのことを絵馬が私に教えてくれたのです。
「絵馬は、人を思う気持ちを形にして遺しておくことができない。
でも、ジュエリーにはそれができる」と。
そうでした。なぜ私がダイヤモンドジュエリーを扱おうと思ったのか。
それは、気持ちや愛を形に遺しておくことができるからです。
そのジュエリーを見る度、身に着ける度に、時を超えてその愛に触れることができるのです。
目の前のことに忙殺され、忘れそうになっていた初心。
それを出雲大社の絵馬たちは私に思い出させてくれました。
愛を形に遺しておくためのダイヤモンドジュエリーだから、ダイヤモンドがどのような採掘やカットの過程を経たのかも大切です。
あなたの愛の形にふさわしいのは、不当労働や環境破壊などを経ていない、真に純粋なダイヤモンド。
だから、ピースダイヤモンドはこれからの時代の新しいダイヤモンドの選択基準「4C+FT」を提案・追求し、あなたの愛にふさわしいダイヤモンドを提供することにこだわっていきます。
それを既存の常識にとらわれない方法で、実現させていく所存です。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
平成27年1月吉日
株式会社ピースダイヤモンド
代表取締役 村上千恵
【村上千恵 プロフィール】
学習院大学、ジョージワシントン大学大学院出身。 2011 ドリームプランプレゼンテーション世界大会出場 |